風間本レビュー 「サッカー止める蹴る解剖図鑑」
「風間さんのDVDが良いらしい」と聞いていて、買おうかどうか悩んでいた時に、この本が発売されたので即購入してしまいました。
本ならいつでもどこでも見ることができるのが良い点です。
この本を読んだ感想を簡潔にいうと
「サッカーの止める、蹴るなどの理屈が知りたい人は購入するとスッキリする」といった印象です。
とくにわたしのようなスポーツ未経験で頭の固い人間にはもってこいと考えます。
- なぜ、そのようにするのか?
- どうすればいいのか?
をしっかり理解したい場合にとても良い本です。
中でも特に勉強になった点は、
✅インサイドでボールを止める際の方法と、その方法で止まる理由。
✅インサイドキックをカカトに近い場所で蹴る理由。
✅ドリブルで抜く際に見る場所
✅パスする際は相手の矢印を見る
です。ひとつずつ解説します。
インサイドでボールを止める際の方法と、その方法で止まる理由
転がるボールをインサイドで止める方法として、教える人によって言い方が変わることが多いです。
それは理屈を知らずに、自分なりにやったきた方法を伝えているにすぎないからです。
しかし、風間さんの場合はボールが止まる原理からしっかり伝えてくれているのでとても分かりやすいです。
ボールを止めるには、ボールの中心から上にさわることです。ボールの下を触れば、ボールに上へ行く力が働きます。中心を触れば反発します。ボールの上を触ると、力は下へ働きます。下は地面ですから、ボールは地面の下へ潜るわけにもいかず、そこへ止まるのです。
サッカー止める蹴る解剖図鑑
つまり、止めるというよりもインサイドと地面の間にボールをはさむ感覚です。
これは足裏でボールを止めることと同じ形です。「だったら足裏で止めたらいいのでは?」と考えてしまいますが、足裏だと
❗止めてからすぐに蹴れない
❗即座にワンタッチで蹴れない
❗止める面積が狭いためにミスしやすい
などのデメリットがあるためインサイドで止めたほうが良いわけです。
わたしがこの一節で学べたことでは、足裏でもインサイドでも「やっていることは同じ!」足と地面でボールを挟めばボールは止まるという当たり前のことを認識できたことです。
このように形で捉えるのではなく、本質をしっかりつかむことで理解が深まりました。
インサイドキックをカカトに近い場所で蹴る理由
インサイドキックも人によってインサイドのどの部分で蹴るかで意見が分かれるところです。
しかし、下記のように伝えてもらうと「なるほど!」と理解が深まります。
カカトに近い場所は足の真下ですから、ボールの反作用を受けても動くことはありません。それだけ安定したインパクトが出来て、パワーをよりボールに伝えることができるのです。
サッカー止める蹴る解剖図鑑より
これは蹴り足を野球のバットと考えるとさらに分かりやすくなります。
バットも芯をとらえないとボテボテのゴロになったり、平凡な内野フライになったりします。
これと同じように、インサイドキックもできるだけ足の真下で蹴るほうが芯で叩くことになるわけです。
このように考えてみれば分かることを感覚でやってしまっているから「インサイドのどこで?」と悩むわけです。
これも本質が分かれば理解が深まるということを認識できました。
ドリブルで抜く際に見る場所
ドリブルで抜けないのは抜けない理由があります。その一つに「相手のどこを見てチャレンジしているか?」というものです。
ただやみくもに突っ込んでいては止められるのは当たり前です。相撲でもそのようなことはしないでしょう。
そして、「空いているほうに行こう」と考えても、スピードが余程ない限り抜くことはできません。
一番の方法は、相手が動けない方向に抜きにかかることです。
そのために見る場所が相手の膝(ひざ)です。
ドリブルで相手と対面したときに見るのは主に「ヒザ」です。相手がどちらに動こうとしているかは、相手のヒザが教えてくれるからです。それを見て、反対の方向へボールを動かせば、相手はすぐに足を出すことができません。
サッカー止める蹴る解剖図鑑より
要するにどちらに重心がかかっているかはヒザを見れば分かるということです。
相手が逆に移動するにはどうしても重心を入れ換える作業が伴うため、ワンテンポ遅れます。それを狙って「抜く!」ということです。
このようにやみくもにドリブルするのではなく「相手の状況を見る癖をつければ格段にドリブル成功率は上がるんだ!」と認識することができました。
パスする際は相手の矢印を見る
パスする際もドリブルと同じく相手の重心がどこにかかっているかを見ることが大事です。
相手が動いていることもあります。相手の動きの方向性がすでにはっきり出ている「矢印」が出ている状態です。相手の矢印が出ているなら、その矢印の反対側や少しずらした場所ならボールを通過させることができます。
サッカー止める蹴る解剖図鑑より
この矢印こそ重心がかかっている方向です。この逆をとれれば簡単にパスを通すことが可能なわけです。
パスするとなるとどうしても味方しか見ていません。しかし、一番大事なことは相手にボールを奪われないことです。
そのためにも相手をみて相手の矢印を見る習慣を身に付けるべきだと悟りました。
まとめ
ここでは、わたしが「サッカー止める蹴る解剖図鑑」を読んで、とくに学んだことを4つ紹介しました。
「サッカーをする上での本質理解がまだまだできていないことを痛感した!」というのがこの本を読んだ一番の印象です。
この書の中には他にも、さまざまな基礎基本の技術、基礎基本の体の使い方などが紹介されています。
最初にも紹介しましたが、今までただ単にやっていたことが、この書を読むことで本質を理解できます。
わたしの場合、頭の中がガランと変わりサッカーに対する目がギラギラと輝いていく感じになりました。
巻末にはメッシの動き方の解剖も載っています。
興味がある方はぜひ手にとって見てください。
サッカー止める蹴る解剖図鑑
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